インフェルノ(小説)
映画を先に見てから原作を読みました。映画の時も書いたけど、今回はミステリーではなく完全にサスペンス。殺人事件が起きて云々という話じゃないので、序盤は引き込まれずに結構辛かったです。けど、物語が一気に進む下巻は、映画と展開や雰囲気がガラッと違うという事もあって、1日で読み終わるくらい面白かった。映画の方は終盤が酷かったから……。あ、でも、原作のヒロインとの追いかけっこは驚くほどつまらなかったです。あの数ページはマジで要らない。
原作の方がやはり登場人物をしっかり描けているので、キャラものとして読んでいても楽しめます。逆に、映画では面白かった登場人物が、さらっと流すだけにされてしまったりもありますが。映画だと総監は結構美味しい役どころにしてあるけど、原作だと大して目立ったことができず、結局捕まる残念なキャラ。ヒロインは映画では完全な裏切り者ポジだけど、原作では過去に色々とあった所為で心を病んでるだけで、最低限のモラルは持ち合わせている味方キャラ。WHOの人は完全に脇役。映画だと途中で消えた友人がちゃんと死んでる。等々。映画はピンとこなかったので覚え間違いが多いかもしれないですが。
情景描写や作品の説明等に関しては、私の文章を読む力が衰えている所為もあってか、以前よりもくどい印象。嫌になって読み飛ばす事がしばしばありました。