本・漫画

新テニのアニメを見たら続きが気になったので漫画を読みました。32巻まで。色々と予想外な流れが盛り沢山だったけど、ラケットとボールを使った能力バトルものとしては熱い展開が良かったし、世界ビックリ超人テニヌとしては阿呆展開が楽しかったです。馬上テニスとか、普通、思いついても書こうとは思わないよね。馬鹿だもん。馬上テニスで画像検索すると新テニしか出てこないもん。あ、ブチャラティは光が当たらないままモブになりました。新テニで面白くなった仁王さんは最期の変身でもうやりきった感あるのに、今後は誰を推していったら良いんだ……。

新テニで急に出てきた主人公の兄貴、対戦相手のテニヌ能力を奪って自分のものにするという、ウルトラスーパーチート能力持ち設定なんだけど、格好良く描きたい作者の所為でキャラが空気でつまらないです。トンデモ能力だけどオモシロ能力じゃないから出てきてもワクワクしないし。ブチャラティのムーンサルトとか、跡部のツルスケとか、デカすぎんだろの画像が出回った人とかの技を奪って実践してくれるなら楽しく見れるんだけど。徳川も最初は空気だったけど、突然の義と情熱バグを起こして変わったから、兄貴もどこかでテコ入れされないかな。

そういえば、テニプリアニメの時もそうだったけど、新テニアニメでもキャラの心情や試合状況の補足(普通にシリアス)があって驚く。読者の予想の斜め上を行く事だけに特化した漫画の真面目な補足とか、一体、どんな気持ちで考えてるんだろう。

本・漫画

妖怪ものが読みたいなと思い、何故か小泉八雲と勘違いして、それっぽいタイトルだけで選んだ。悪魔とかあるし、妖怪くらい出てくるだろうとかそんな感じで。作者を完全に勘違いしているので妖怪なんて出てこないけど。そもそも、ミステリであってホラーじゃないけど。

何の予備知識も無かったので、明智小五郎と同じ世界にいる別の探偵の話なんだなと思って読んでいたら、終盤、明智が実際に出てきてしまい、そこで犯人が一気に分かってしまったのが残念。確かに、ちょいちょい怪しいなと思ってはいたけど、明智が直接出てきてしまったらもう、犯人決定じゃないかと。でも、それまでに充分、別の探偵の話として楽しんで読めたので満足。説明が面倒くさいなと思う部分もあったけれど、そういう部分を斜め読みしても理解できるくらいに読み易い文章だったし、猟奇的で不気味な雰囲気もありつつ、適度に胸糞なのも良かった。流れで『赤い部屋』も読んだけど、嫌な気分にさせられるだけで、個人的には面白くなかった。

本・漫画

上巻の最後の方まで、
犯人「友人を助けたければ謎を解け」
教授「謎って何のことだよ!」
犯人「お前はそれを知っているはずだ」
教授「謎なんてないよ!」
警察「犯人はお前なら解けると言ってるぞ。そもそも犯人は何故お前を指名したんだ。お前何か知ってるんじゃないか?何かお前怪しいぞ?もしかしてお前……」
教授「もう意味が分からないよ!」
のやり取りからまともに先に進まなくてどうしようかと思ったけど、先日やっと読み終わりました。

ラングドンシリーズの割にはかなり読み難かった。目の滑る説明文や哲学・精神論が多くて一度は投げたくらい。随所に考えるのではなく感じろ的な部分があったり、自分の生きてきた環境でその感覚は理解できないと感じる部分があったり、ちょっとついていけないところが多かった。そもそも、純粋知性科学とかいうのが、そういう分野というか考え方があるのかとしか思えず、全体的にそのノリでいかれても興味が全く湧かないというか。そんな感じでタラダラと読んでいたものだから、周囲の人間はおろか犯人にすら何の感情も湧いてこないし、犯人の正体が実は……な展開をされても、寧ろ、その展開要らんわと思う始末。身内の愛憎劇にフリーメイソンが巻き込まれたんだなーという感想。

本・漫画

映画を先に見てから原作を読みました。映画の時も書いたけど、今回はミステリーではなく完全にサスペンス。殺人事件が起きて云々という話じゃないので、序盤は引き込まれずに結構辛かったです。けど、物語が一気に進む下巻は、映画と展開や雰囲気がガラッと違うという事もあって、1日で読み終わるくらい面白かった。映画の方は終盤が酷かったから……。あ、でも、原作のヒロインとの追いかけっこは驚くほどつまらなかったです。あの数ページはマジで要らない。

原作の方がやはり登場人物をしっかり描けているので、キャラものとして読んでいても楽しめます。逆に、映画では面白かった登場人物が、さらっと流すだけにされてしまったりもありますが。映画だと総監は結構美味しい役どころにしてあるけど、原作だと大して目立ったことができず、結局捕まる残念なキャラ。ヒロインは映画では完全な裏切り者ポジだけど、原作では過去に色々とあった所為で心を病んでるだけで、最低限のモラルは持ち合わせている味方キャラ。WHOの人は完全に脇役。映画だと途中で消えた友人がちゃんと死んでる。等々。映画はピンとこなかったので覚え間違いが多いかもしれないですが。

情景描写や作品の説明等に関しては、私の文章を読む力が衰えている所為もあってか、以前よりもくどい印象。嫌になって読み飛ばす事がしばしばありました。

本・漫画

最近、妙にツイッターで話題に出されることが多い(読んでる人が多い)小栗虫太郎の黒死館殺人事件。難解な文章で挫折すると目にしたので少しだけ読んでみたのですが、自分の肌には合わなくて、そっと閉じました。今の時代の文章に当てはめて、かつ、悪い言い方をするなら、俺格好いい系ラノベ。言葉や言い回しに気を取られ、主語や接続語に対する結びは適当。接続語自体も適当。うっかりフランクな言葉も入ってくる。仮定と断定を一つの文章内に持ってくるので、その仮定いらなくね?とツッコミを入れたくなる。

そうであるからして、黒死館は難解な文章故に挫折するのではなく、文章として破綻しかけているとは言い過ぎだが、ある程度の悪文であり――読み手に一定の違和感を感じさせ続け、読み辛かったばかりに挫折する者が多いのではないだろうか。否、黒死館は相当に昔の作品であるし、小栗は悪文家と言われることも少なくないが――当時はそういった、今では違和感を感じる言葉遣いや言い回しが普通だったのだ。この文章に違和感を感じずにいるには、悪文が多いと言われているラノベを読んで慣れれば良いのかもしれないし、黒死館と同じくらいの時代の小説を以前より読んでいる必要があるのだ。このまま黒死館を読み進めるのに私に何より大切なのは、通常より高いレベルの斜め読みスキルを発揮するばかりか、語尾や接続語といった、細かい部分は丸々放り投げるという事で、つまり、ストーリーが理解できなくなるのだった。

……こんな文章が延々と続けば、そりゃ挫折するわ。しかも、内容の8割がストーリーにほとんど関係ない薀蓄とか。……ん……?あれ……?水晶のピラミッド……?