キングスマン ゴールデン・サークル

前作よりもアクロバティックなオサレアクションが増えて楽しかった。特にステイツマンの投げ縄が格好良かった。ハリーは相変わらず地味目の肉体言語だけど、歳だからね。仕方ないよね。ステイツマンの脳筋が、何しに出てきたんだと思うくらいに後半の出番がなかったのに対し、エルトン・ジョンは何しに出てきたんだろうと思っていたら、強いわ飛ぶわ勇ましいわで笑った。ちょいちょい下品で悪趣味なのはもうどうでもいいや。

コリン・ファースが数年の間に老け込んだ気がする。アクションシーンで頑張っていると、おじいちゃんあまり無理しないで!となる。現役を離れていた所為で戦闘に安定感が無いという設定ならそれでいいんだけど。まぁ、主人公と投げ縄が慌てふためいている中、一人全く動じない姿を見て、冷静沈着な紳士って素敵とときめいたからいいや。……久々の現場でおじいちゃんまだボケてるのかもと思ったら悲しくなったけど。年齢的におじいちゃんではないんだけどなぁ。

裏切りにハリーが気付いた理由が分からなかった。怪しいと感じる部分はあったけど決定的ではなかったし。確かに前作は気づかな過ぎと思ったけど、こんなあっさり見破らんでもいいだろうに。極端すぎる。大して疑わしくもないのにサクっと撃つから、ハリーが完全におかしい人に見えた。ストーリーが二の次なのは分かってるんだけど、あまりにも雑でどうしても気になる。

キングスマンたちは相変わらずのガッカリ仕様。脳筋に1対2(一人はメカ担当だけど)で負けたり、投げ縄に1対2(一人はおじいちゃんだけど)で苦戦したり。だから好きなんだけど。最後にステイツマンのガッカリ担当である脳筋が、驚くほど似合って無い紳士スタイルで仕立て屋に向かってたけど、もしキングスマンに異動になったのなら、キングスマンがガッカリさんの溜まり場になりそうで何だか夢が膨らむ。そういえば、主人公がスウェーデンの王女様と結婚したのが意外だった。立場的な問題で面倒臭くなる気しかしない。