イップ・マン 序章
武術の先生が悪い奴と戦う娯楽映画かと思ったら全然違っていた。金持ちで働かずに道楽で武術をやっていた勝ち組だったのに、戦争の所為で一気に極貧生活になり、友人知人を殺され静かに怒りを燃やす男の、割としんどいストーリーだった。まぁ、殺した側も道楽で殺したわけじゃないし、死んだ人たちも逃げ道があるのに逃げなかったから胸糞ではないけど。
日本軍が残酷な事をするのかと思ったら、やる事がエグいのは寧ろ主人公の方だった。閣下の金魚のうんちの丸眼鏡はクソだけど、閣下自体は武術や武人に対してストイック過ぎて、敵なのに嫌いになれない。名前のない日本軍は日本人設定の中国人なので、日本語がなかなか酷い事になっているのが残念。
アクションがとにかく格好良い。特に、負ける側の倒れてからの立ち上がりの凄さといったら。やられる側の動きが見たくて、もう一度戻してしまうくらい。でも、空手ってそういうものだっけ?とはなる。イップマン役の人がローグ・ワンに出てたジェダイマニアの人だと今更知った。アクション畑の人なら、そりゃあれだけ綺麗に動けるはずだわ。あの役もオサレアクション全開で好きだった。