海外映画

各々の思惑が絡み合うちょっと面倒臭そうな話に思わせつつ、結果的にはいつも通り、トムが頑張る映画だった。中盤のカーチェイスは追跡側の執念が見ていて楽しい。終盤のヘリでの追いかけっこは飽きて倍速が欲しくなる。誰が裏切り者で誰が共犯かは出てきた途端に分かるけど、それぞれの繋がりが小出しかつ、裏切り者の動きが地味過ぎて、思わず引っ掛けを疑った。身内に人死にが出たのは黒人のオバサンの所為でもあるのに、オバサンが立場的に無傷でずるい。

アクションの派手さはもう頭打ちな感じ。そろそろ魅せるアクションにシフトした方が良いと思うけど、トムクルーズは全体的にこじんまりとしてるから無理かな……。ヒロインと裏切り者は長身かつスラっとした手足でアクションが様になってたけど。ヘンリー・カヴィル、スーパーマンの時は貧相な濃い顔で微妙だと思ってたのに、髭生やしただけで普通に濃いイケメンになってびっくりした。

映画祭り

『悪魔のいけにえ』
殺人鬼一家の趣味にドン引きし、主人公たちのウザさにイラっとする。主人公が上げ続けるドスのきいた叫び声と、レザーフェイスのチェーンソーが普通に騒音。ホラーシーンが今の過剰な演出に慣れている所為で物凄くシュールに感じた。

『死霊のはらわた(2013年版)』
それなりに驚かされたし、死霊は汚くて気持ち悪いし、思っていたよりも良かった。死霊を呼び出してしまった友人が元を取る勢いで活躍するのが素晴らしい。兄さんも即席でAEDを作れちゃうし、ホラーにしては男たちが有能。原作の3作目が「キャプテンスーパーマーケット」というアメコミヒーロー風タイトルで、もう何が何やら。

『ルール』
主人公の所為で何の罪もない人が殺される話。主人公の過去が明かされた時点で犯人の目的が復讐だと予想がつく。けど、それだとあまりにもありきたりな展開なので、予想を裏切るどんでん返しがあるんじゃないかと、最後まで飛ばさずに見れたのは良かった。まぁ、どんでん返しなんてなかったわけだけど。

『ペイ・ザ・ゴースト ハロウィンの生贄』
30分経ってやっと画面を見る気になるくらいに序盤がつまらない。不意に出てくる怖い顔にはちゃんと驚ける。ただ、あっちの世界に行ってからはファンタジーになってしまって緊張感ゼロ。何の解決もしてないから、これからもハロウィンには子供が攫われ続けるわけで、どうするんだろうねこれ。

ホラー・オカルト

酷い虐めを受けてメンタルが壊れたヒロインが加害者たちを惨殺する、胸糞血みどろホラーだろうなと思って見たら全然違った。一応、襲われた復讐に見えるけど、ヒロインの方から襲わせるような行動をしてるし、共犯者の存在の所為で、そもそも殺す為にキャンプ場に誘い出したようにも見えるし。管理人が殺されたのは共犯者の存在を証言されたら困るから、という事で理解できる。でも、登場人物全員が殺される理由が分からない。女二人と髭の人なんてヒロインに関わってもいないのに何で殺されたのかと。共犯者が殺したがりのサイコ野郎で、それに惚れてるヒロインが殺人を手伝ったとかなら納得できるんだけど。それと、共犯者の「生きているのを見られて困る相手が誰もいない状況で死んだふり」をする意味が分からなかった。見てる側を騙す為だけの演出なんだろうけど、意味もなくプカプカ川に浮いてるのが滑稽すぎる。

海外映画

飛び散る汗と香辛料。濃過ぎる顔と演出。見終わった後の満腹感が半端ない。戦闘ではもちろん、それ以外でも主人公さえいれば充分で、ガチの主人公補正を見た。おなかがいっぱいになった時点で時間を見たら、まだ30分しか経ってないという衝撃。映画2本は見た気分になってもまだ1時間程度しか経っていなくて困惑。過去のエピソードをやってる辺りで体力の限界を感じて力尽きそうになった。でも実際、過去エピソードはそれまでに比べて進みが緩やかで少しダレる気がする。

字幕を見ないと言ってる事が全く分からない。イチャイチャで主人公が茶目っ気を出すと何故かグーで殴りたくなる。でも、過去エピソードの彼が粋な事を言うとバーフバリ!バーフバリ! 女の人が程良く強くて聡明で素敵。伯母もよくある馬鹿親じゃなくて良かった。代わりに叔父がクソ馬鹿親だったけど。凄い良い所で終わるのずるい。続きがめっちゃ気になる。

ホラー・オカルト

登場人物たちも訳が分からない風だけど、見てる側も訳が分からない。携帯の電波の所為で凶暴化するのはわかるけど、誰が何のためにやってるのか予想すらできないままロードムービー風な逃亡劇が進むので、ただただボーっと見続ける羽目になる。漫画家の主人公が躊躇なく凶暴化した人たちを殺すのは苛々せずに済んで良いんだけど、役に立ちそうな人が特に役に立たないまま死んでいくのはさすがに酷かった。陰謀渦巻くサスペンスかと思ったら普通にオカルトホラーで最後までボーっと見ていた。ジャンルは確かにホラーだったけど、粗筋がサスペンスに思えたんだよな。後で、原作がスティーブンキングと知って、妙に納得した。