アンブレイカブルの続編なのは知っていたから、殺人鬼ホラー的な怖さは無かった。スリラー映画の緊張感はそこそこ。複数人格なのは最初から分かっていたけど、それぞれの行動理由がよく分からず、何とも息苦しい状態が続いていた。中盤から外部との接触が出てきて各人格の考えや派閥が判明し、ヒロイン(主人公?)の行動も活発になる為、謎の解放感が出てくる。3作目の存在を知っていたので、ジェームズが野放しでも気にならなかったけど、前作同様、何とも言えない虚しい気分で終わらせてくる。解決してるんだけど何かなぁ……のやつ。
マトリックス レザレクションズ
今作のネオは自分の作ったゲームとして過去の記憶があるから、何これ幻覚?程度で済むけど、こっちは過去3作の記憶がほぼ消え去っているので、ずっと1作目序盤のネオと同じ、いや何かよく分からないんだけど状態だった。まぁでも、よく分かって無くても納得はしたので自分的には満足。話とは全く関係ないけど、体にプラグを差し込むために、あちこち金属の部品を埋め込まれてるの、芋虫の斑点を思い出してしんどい。
孤狼の血
ハードボイルドというか、昭和のヤクザ映画感満載で楽しい。なかなか下品だけど。暴力シーンは知っている役者ばかりだからまだマシとはいえ、やっぱりキツイ。昭和のヤクザ映画だと、エグい感じでいたぶるのよりも、ノーマルボッコやドスでの滅多刺し、銃バンバンであっさり死ぬシーンが多いから痛々しさが少なくて、よく知らない役者でも吐き気控えめで見ていられる気がする。
松坂桃李、後を継ぐには純粋過ぎる気がするけど、そのうち役所広司みたいな汚れガン無視オラオラ系になるんだろうか。それとも、汚れを隠すインテリヤクザタイプで行くんだろうか。
ラプラスの魔女
深く考えずに片手間でも見られる雰囲気。というか、片手間で充分。でも当然、小難しい事は分からない。ただ、分からなくても問題はない。導入は短いしテンポも良くて、せっかち的には助かるんだけど、昔話パートはダルかった。内容どうこうじゃなくて、間が。玉木宏の刑事なのに粘着型記者感は割と好き。
十二人の死にたい子どもたち
どうせミステリ風デスゲームだろと馬鹿にしていたら、予想外に楽しめた。ただ、密室の会話劇のみで進んでいくものだと思い込んでいたから、意外に皆アクティブに動き回るんで困惑した。死にたい理由は全員が中二病こじらせてたりしたら失笑もんだけど、子供だなと思うような捻くれたものから、これは仕方ないと思えるようなものまであるので割と流せる。ちょっと顔のアップが多いけど、若い俳優の売り出し映画と思えば、まぁ。
ピリピリした雰囲気の中、ギャルと虐められっ子の空気を読めない感じが救われる。ゴスロリも常識人らしいツッコミで助かる。