映画祭り

『ラバランチュラ 全員出動!』
トンデモ要素を含みつつ、意外と普通のモンスターパニック映画で面白かった。面倒臭い説明も演出もなく、早々に大惨事になるから退屈しない。車の爆発は使いまわしの爆炎CGで覆ってみたり、犬の焼死体はぬいぐるみを燃やしてみたりとなかなかチープ。でも、個人的には蜘蛛のCGを頑張ってるだけで素晴らしいと思える。消火器がやたら長持ちだとか、車窓から見える景色がループしてるとか、場面が変わったら前の演出は無かったことになってるとか、蜘蛛殲滅作戦が鮫竜巻と同じ「何となく出来る気がする作戦」だとか、細かい事を気にしてはいけない。

『メガ・スパイダー』
ラバランチュラの監督という事で期待して見たけど眠かった。物語が半分経過するまで画面が地味で退屈。でも、内容はしっかりとしたモンスターパニックコメディだった。手堅い作りの所為で、トンデモを楽しむB級映画としての面白さが減っているけど。

『ガーディアンズ 呪われた地下宮殿』
蜘蛛はちゃんと気持ち悪かったけど、他が全て微妙。一見普通の冒険アクションっぽいけど、ちょいちょいチープさが出てくる所為で、どのスタンスで見ればいいのか分からなくなる。弟救助の要素は要らない。

海外映画

戦争ものだけど撤退側の話だし、英雄ものでもないから空気が重い。最終的に勝って万歳で終わるものは道中の空気が重くても大丈夫なんだけど。100分程度しかないとは思えないくらいに長く感じた。助かった人は思ったよりも多かったけど、もやもやが晴れずに沈んだ気分になった。犠牲になった人や、囮として残って救出されなかった人がいるのがな……。でも、目を背けたくなるような悲惨な状況がガッツリ描かれているかというと、案外そうでもない。

色んな登場人物が薄味の中、民間船の親父は味付けが濃い目で謎の安心感があった。

海外映画

相対性理論?量子力学?ワームホール?単語としてしか知らないよ!な自分には、表面の話を追う事しかできなかった。なので、説明がメインの最初の1時間が非常にしんどかった。話が大きく動き出してからはストーリー中心で見ていけるから面白かったけど。家族愛と自己犠牲の演出で涙腺崩壊。でも、すぐ後の本棚のシーンで機械との会話がややこしくて涙が引っ込んだ。あと、知らない間に自室を覗かれるのは嫌。

アメリア博士の親がズルくてイラっとする。せめて主人公には真実を知らせるか、娘に主人公を騙して宇宙に飛ばした事を伝えろよ。娘は結局、父親が騙されてた事が分かったんだろうか。誤解したままで、父親の裏切りに関しては許しただけとかだったら嫌だな。

そこそこ真面目に見てたつもりだけど、何故マン博士が嘘をついたのかが分からないままだった。

映画祭り

ジャンルバラバラ。悪くなかったものと刺さらなかったもの、あと、時間の無駄だったもの。

『グースバンプス モンスターと秘密の書』
モンスターが出てくるまでが苦痛。そこに至るまでを飛ばしたところで何の支障もない。グースバンプスという時点で子供向けと思って見たけど、思った以上にファミリー映画だった。片手間に緩く見るのが良いと思う。お約束展開にお約束ギャグ、お約束のオチもあって、中盤以降は悪くない。

『ヘイトフル・エイト』
面白い展開になるのは目に見えてるのに、やり取りがひたすら眠い。毒殺辺りから画面もストーリーも大きく動き始めるから目が覚めた。私に向いてなかっただけで、刺さる人にはとことん刺さりそうな雰囲気の映画だった。

『ヴァン・ヘルシング』
主人公とヒロインは頑丈なだけで弱かった。ヒロインなんてまともに戦うシーンすらなかった。アクション自体も格好良くなかった。話の持って行き方もつまらない。主人公が謎の人物だった事すら興味が無くて忘れてるのに、最終決戦で敵の口から真実が語られても困る。いいからさっさと決着付けろと思うくらい。純粋に面白くない映画だった。

海外映画

ストーリーは前作同様シリアスで淡々としているし、理不尽な感じが割としんどい。でも、アクションの演出は前作よりも娯楽色が強くなっていて、個人的には前作以上に楽しく観れた。

嫁と子供がいて、更に嫁が第2子を妊娠していて、しかも、貧乏でその日の生活すらままならいという状況で、ポスター貼って弟子志願者をただ待ってるだけのイップマンまじ駄目男。真面目で良い人だし考え方も賛同できるんだけど、見てるこっちが謎のダメージを食らうから、営業にくらい行ってほしい。

前作の敵は、やる事はクズでも戦いに関しては誠実だったのに、今作の敵は、やる事はクズだし戦いにおいてもクズだった。まぁ、これくらいゴミクズの方が勝った時にスッキリするけど。空手なのかカンフーなのか曖昧だった前作の空手はくっそ弱かったのに、一応、それっぽいボクシングはピンチになるくらいに強いってどういう事なの。

サモハンが軽やかに動けるデブから、重量感がありつつも素早く動けるデブになっていた。雰囲気も随分と渋くなっていて、以前はどんなにシリアスな役でも何となく滑稽だったのに、今は逆に、シリアスかちょっとお茶面なお爺ちゃんくらいしか似合わないんじゃないかと思う。