海外映画

過去のしがらみから仕事を引き受けたら、任務完了後に用済み認定されたツイてない愛されウィックの話。残念ながら今回の愛され度は低め。殺した相手側からも、殺しの依頼者からも狙われててんやわんや。いつでもボロボロの伝説の殺し屋は、今回もうっかりさんで詰めが甘い。殺しは嫌だと言いながら復讐にはノリノリなところも変わってない。引退すると言いながら殺し屋家業の備品はちゃんと保管してあるし、完全に引退するする詐欺状態。

伝説になる程の最強の殺し屋なのに、相変わらず力技メインでスマートさがない。でも、殺し屋界の愛されキャラなので許してしまえる。いやまぁ、大勢の中で瞬時に敵を察知して動けるし、周囲を囲まれても確実に処理していけるし、充分凄い殺し屋なんだけど、役者から滲み出る必死感の所為でスマートに見えないんだよなぁ。

ジョンを罠に嵌めておきながら、ジョンがお怒りだと知ると慌てて大量の殺し屋にジョンの始末を依頼するとか、怖いなら最初から手を出さなきゃいいのに、どうしてこうも復讐対象者は考え無しなんだろう。

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評判ほど悪くないけど、ちょいちょい眠くなる時がある。そして、いつも以上に解決しない。強さに安定感のない主人公と、そもそも強さを感じない人間兵器の追いかけっこは、クライマックスなのに見ごたえが無くて困る。で、盛り上がらないままふわっとエンディングを迎えるし。感情の無い最強の人間兵器とは何だったんだ。

アルティメイタムのエンディングを覆すようなバッドエンドは、ハッピーエンド至上主義としては嫌だけど、ボーンシリーズにおいてはCIAのゴミクズっぷりがよく分かるから悪くないと思う。ジェイソンたち工作員が何故ハイスペックなのか理由があったのは意外だった。他の映画の特殊工作員と同様、元々素質のある人が訓練によってハイスペックになっただけだと思っていたので。

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ジェイソン・ボーンが主人公のやつ。

『ボーン・アイデンティティー』
大衆向けアクション映画で凄く普通だった。根本は解決してないけど何となくハッピーエンドなのもよくある感じ。中盤まで、主人公は挙動不審だし、女はヒステリーだし、カーチェイスはつまらないしでどうしようかと思った。

『ボーン・スプレマシー』
ヒロインの退場が早かったので前作と比べて退屈なシーンは減ったけど、相変わらずカーチェイスはつまらなかった。ストーリーの畳み方が雑で、解決してないけどふわっと終わるのは1作目と同じ。アクションシーンでのカメラのブレが酷いので目が回る。

『ボーン・アルティメイタム』
今作も解決しきらずにふわっふわ。CIA上層部が裏切り者とクズの溜まり場で酷い。敵が余計な事をする所為で、敵にとって始末しないといけない相手が増えて、その始末を敵が不自然な理屈で強行するもんだから、みっともなくて見てるこっちが恥ずかしくなる。自分たちで自分たちの仕事増やすとか無能かよ。

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アクションは期待していたオサレアクションが多く、とても楽しめた。タマヒュンも屋根伝いに逃亡するシーンもあって満足。お祈り集団に紛れ込むのは残念ながら無かったけど。ストーリーはスッキリしないので微妙。特に、人の感情や交流といったドラマ部分に関しては、描くのを放棄したのかと思うくらいに雑。

アサクリのアクションが格好良いのって、あのヒラヒラする衣装も理由なんだなと、今回、白Tシャツに灰色スウェット姿でアクションを披露する現在のオッサンを見て思った。同じ動きをしてるのに、現在のオッサンは何だか見ていて恥ずかしい。上半身裸になった後からは、アサクリ時々燃えよドラゴンで不思議な気分。

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前二作に比べたら雑魚戦が悉くスカっとしないけど、武術馬鹿の夫婦愛ドラマとしては面白かった。雑魚戦もスカっとしないだけで、ボクシングVSカンフーよりは充分見ごたえがあったし。前作のVSサモハンには迫力で劣るとはいえ、ライバル戦は今回も格好良かった。けど、ちょっと効果音がうるさい。

主人公は相変わらず、空気も読めず気遣いも出来ないダメ男で苦笑いが出る。迷惑かけ通しの嫁の顔色が極端に悪くても気づかないし。そんな嫁も死んでしまうし。正義感と武術以外はとことんダメな男に、メンタルくそ雑魚の子供を人並みに育てられるんだろか。実際のイップ師匠と違って、映画のイップマンには他に面倒を見てくれる女性はいなそうだし、今後あのダメ男はどうなってしまうんだろう。

イップマンの動きは素早くてキレがあるんだけど、強いがゆえに派手な動きが少ない所為で物足りない。ライバルの方が動きに力強さがあるので、見ていて楽しい。こういう話の敵といえば卑怯でえげつないのが定番なのに、敵よりも主人公側の方が攻撃が痛くてエグいの、本当笑う。