退屈な時間が多くてあまり面白くなかった。ジジババがおかしいのは序盤から分かるようになってたし、おかしいジジババが血縁か他人か判明したところで別に驚きはないし、シャマラン作品で久々に当たりだと聞いていただけにちょっとガッカリ。ババァの奇行にビクっとさせられたり笑えたのは良かったけど。キモ怖いわあのババァ。
ラスト・シフト 最期の夜勤
低予算映画らしいけど、和風ホラー要素があって結構緊張した。中盤で恐怖シーンの畳みかけが鬱陶しくはなったものの、最終的にどうなるのかが気になる内容だったので見続けられた。でも、ラストは救いがなくてモヤモヤ。主人公は何も悪い事をしていないのに、仕事でカルトな幽霊たちの溜まり場に足を踏み入れてしまったというだけで精神的にボコボコにされるとか。死んだ父親と幽霊たちが生前に関わってた所為もあるんだろうけど、何だか理不尽。和風ホラー的なバッドエンドで後味が悪く、ホラー演出では生理的嫌悪感を感じるものが多いので、ホラー映画として良い意味で嫌な気分になる。
アンボーン
幽霊がメインのビックリホラーかと思ったら、悪魔祓いの話だった。後半の失速具合が半端ない。悪魔祓いの儀式とか馴染みないし、やたら仰々しくて好きじゃない。あと、老人ホームに行くレベルのお年寄りが悪魔に襲われたり化け物になったりするのって、怖いというよりも老体に鞭打つ感じが辛いからやめてほしい。
一人っ子かと思っていた主人公が実は双子だった(片方は胎内で死亡)という展開から、双子が鍵のミステリ要素でもあるのかと期待していたら、双子は鏡で、その鏡を通して悪魔がこの世に現れるという、単なる通り道で大した意味がないと分かった時のガッカリ具合といったら。呪いの始まりはアウシュビッツなので、双子が絡むのはいいんだけど、主人公の亡くなった兄弟自体に意味があるように話を持っていく必要はないと思う。やたら主人公が双子である事に拘ったのは多分、最後の「主人公もまた悪魔の通り道になる双子を妊娠してしまった……!!」というオチをやりたかっただけなんだろうな。
クリニカル
無駄に痛々しい。主人公の妄想オチかなと思わせておいて、実はそうじゃなかったというのはいいんだけど、もう少し伏線が欲しかった。患者がずっと演技をしていたという展開も、患者の言動に対して違和感が全く表現されてないから、父親の存在と繋がりようがない。バタバタと人が死んでいくのもショッキングとかより笑いが出た。あれは完全に流れ作業。
主人公は結局、あの状態だと精神を病んで人を殺しまくった扱いになりそうだけど、友人を騙して薬を勝手に処方したり、自分の心の安寧の為に話すべき事を黙っていたりと、信用されなくても自業自得な部分がかなりあるから何も同情できないというか、寧ろ苛々するから捕まっとけな部分すらある。
RECシリーズ
『REC』
冒頭10分で、自分には厳しいタイプの映画だと判断。海外モキュメンタリーはつまらないものが多すぎる。カメラ担当がなかなか手を貸さない所為で事態が悪化する。大騒ぎで怒鳴り散らしてるだけのシーンがダラダラ続く。関係者はどれだけ問い詰められても喚き立てるだけで大事な事を話さない。
『REC2』
1の種明かしがあるので何とか見続けることができた。いかにもな手持ちのハンディカメラ色が消えて若干見やすくなっていた。その分、モキュメンタリーっぽさは無くなってるけど。ギャーギャー煩いのは1と同じくらい。自業自得で苛々させられるのは前作以上。襲われて脱落者が出ると騒ぐ人が減って喜ばしくなる。
『REC3 ジェネシス』
なんだこれ。
『REC4 ワールドエンド』
ウイルス(1)でもなくて、悪魔(2)でもなくて、まさかの寄生体オチ。一応、悪魔が寄生体という形を取っている設定なんだけど、それが既にどうなのかと。だけど、シリーズで一番面白かった。モキュメンタリーホラーは捨て去って、単なるサバイバルホラーになってるけど。苛々度は今までで一番低い。伏線はストーリー上に張ってあるものがメインではあるんだけど、一部、そんな事があったとか知らんがな……となって萎えた。画面上に全く出てきていない出来事を使って、実はこんなオチだったんだよ!とかやるのは卑怯。RECは別にミステリーじゃないけど、どんでん返しがやりたいなら、伏線は全部ストーリー上に張っておいてほしい。